六曲一双「飛魚の巻」
「新しい試み、参加する楽しみ」
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2007年5月12日(土)午後1時、過ごしやすい穏やかな気候の下、第四回東海大学公開連句、六曲一双「飛魚の巻」が湘南校舎14号館で開かれた。会場の大教室には、これまでの三回と同様、学内外から多くの人が参集した。
今回の公開連句は、従来とは全く内容を変えたものだった。従来の公開座談会では、歌人の小島ゆかり氏、文芸創作学科特任教 授で俳人の長谷川櫂氏、学科主任教授で作家の辻原登氏が巻いた連句を、座談会という形で来客者に説明をするものだった。今回の公開連句では、最初に先の三氏が巻いた三句に、来客者が続きをつけていくのである。
今回は、六曲一双という新しい連句の形で執り行われた。この六曲一双は、長谷川櫂氏が案出したもので、屏風が六枚つづり二つ(一双)で正式な形になることに由来するのだそうだ。表六句、裏六句で計十二句と、通常の連句よりずっと短い。 今回の参加者には、季語辞典を持ってくる方が目立った。来客者の姿勢には、聞きに来たというより、創作するという意気込みが強く感じられた。句が選ばれると、句を詠んだ人にコメントを聞くのだが、これも楽しい。会場は、創作の際の静けさとその後の賑やかさとが、リズムとなって心地よい緊張感があった。
連句は、ルールやしきたりなどが非常に多く、面倒なものと思われるかもしれない。また、句を巻くのに長い時間がかかる。しかし、今回のように六曲一双という形ならば、時間は大してかからない。しかも一人で行う文芸と違って非常に起伏にとんでおり、時にはあっと驚く展開が持っている。それが集団で連句を巻くおもしろさだ。今回の「飛魚の巻」は、一般には馴染みの薄い連句に参加する楽しみを、多くの人が味わう良い機会になったと思う。
(文:文芸創作学科3年次生 小早川洋平) |