「零の力」で群像新人文学賞評論部門を、「おどるでく」で芥川賞を受賞。
このほか『猫又拾遺』『縄文の記憶』『キルケゴールとアンデルセン』『そして考』『あとは野となれ』などの著書がある。
「詩学入門」
「民俗学入門」ほか
書くことを自覚的にはじめたのは二十代も半ばすぎのことで、モノカキとしては遅い出発といえるでしょう。最初の十年ほどはもっぱら詩作(現代詩・短歌・俳句)にあけくれましたが、自分なりの<うたのわかれ>の体験の中で、批評や小説にも手を染めることになり、正体不明の著作家のまま現在に至っているというわけです。
授業では、<文学総合>の夢を皆さんと分かち合いたいと思います。文学の根底に横たわるポエジーを詩学で、日本という「共同体の詩」を民俗学で、シェイクスピア・ゲーテ・ポードレールといった総合的詩人の作品を世界文学関連科目で、それぞれ研究し、ひいてはそれらを架橋する方法を模索できたらと願っています。