「日本の古典を読む」
「翻訳文学論」ほか
400年前、江戸の片隅で。
「あの本、読んだ?」
「面白いよ。すごい流行だし」
「だけどあれはいただけないな、ほら鰹(かつお)は下品な魚だから人にご馳走しちゃいけないってところ」
「あの人にゃ、しょせん鰹の味なんてわかりゃしないのよ。初鰹なに兼好が汁物かって川柳にあるしね。」
鎌倉時代の随筆、吉田兼好の「徒然草」に江戸時代の人々はこんなお節介を焼いたものです。
遅れたくないから誰もがつい読んでしまうベストセラー。だったら<古典文学>なんて枠は要りません。江戸時代の人々みたいに、ちょっと古めのベストセラーを「追いかけて」みるのはいかがでしょう?
古代、平安、鎌倉時代の作品から、現代人との思考の比較を追及します。
専門は明治時代期大衆小説におけるアメリカの「廉価(れんか)小説」の影響関係ですが、境界・領域を越えた作品の色々な読み解き方を心がけています。