名前 | 専門分野 | 研究内容紹介 | HP |
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吉野 誠 東京大学大学院出身 |
東アジア文明研究 | 資本主義の世界体制に組み込まれる19世紀中葉以降の時期の東アジアにおいて、西欧近代文明についての認識がどのように変化し、それに対応してアジア文明に対する見方がどのような変容を示すかという問題を、日本・朝鮮・中国の同質性と差異性に留意しながらあとづけてみたいと考えています。また、西欧文明認識の異同、さ らには日本の尊攘思想と朝鮮の衛正斥邪思想との 差異などを手がかりに、近代東アジアにおける文 明観の特質を追及したいと思っています。 | |
莵原 卓 京都大学大学院出身 |
中世イスラーム 世界史 |
中世イスラーム世界の歴史を研究しています。特に専門的に追究しているのは、中世における最大のシーア派政権であるファーティマ朝(西暦909~1171年、エジプト・北アフリカ・南シリア・ヒジャースなどを支配、都としてカイロを建設した)の歴史です。この王朝の歴史を体系的に把握することを中心に中世エジプト史やシーア派に関する知見を深め、それを西アジア文明全体の理解に結び付けたいと考えています。 | |
葉 千栄 早稲田大学大学院出身 |
現代中国論 | いま、日本は少子高齢化による経済停滞の時代に突入しているため、多くの日本企業は「世界の市場」とされる中国に進出しています。両国の経済依存関係は政治にも大きな影響を与えており、企業や官公庁及び教育・研究機関などにおいて、東アジアや中国に関し確かな知識を持つ新たな人材が求められています。 この要請に応えるには、まず中国の歴史・文化に加え、ここ数十年の急速な変化と新たな仕組みを知ることが大事です。講義を通して「過去」と「現在」の両方を複眼的に見る力、分析力・問題解決能力を育んでいきます。 |
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内藤 耕 慶應義塾大学大学院出身 |
東南アジア研究 国際社会学 |
東南アジアの政治、特にインドネシア、マレーシアの国民統合とメディアについて考えてきました。テレビ・ニュースの分析や放送政策の研究が主たるテーマです。いっぽう、ここ数年は、ジャワ農村に調査に入って村民の生活調査を行っています。98年の政変以降、彼らが自由にものを言うようになったのを見るのも楽しいことです。この他にも、人の移動や都市の市場の構造など、東南アジアをフィールドに研究を多方面に広げつつあります。 | |
春田 晴郎 京都大学大学院出身 |
イスラーム以前の 西アジア史 |
イスラーム以前の西アジアの歴史・文化を研究しています。そのなかでもアケメネス朝以降イスラーム以前のイラン、とりわけアルサケス朝パルティア時代(前3世紀半ばから後3世紀前半)の文化・歴史を主に文字資料を用いて研究しています。この時代は、ギリシア・ローマ対イランと単純化されがちですが、アラム語による天文観測史料なども利用して、各地の文化やその推移を総合的に捉えようとしています。アケメネス朝時代からイスラーム直前にかけての西アジアの変化を、ヘレニズムなど特定な視点からではなく、多角的に相対化して眺めたいと思っています。 | |
山花 京子 シカゴ大学大学院出身 東海大学大学院出身 |
古代エジプト史 | 古代エジプトの歴史は、多くがわかっているように見えて、その実は多くのものが王や王族、そして貴族など、支配社会層の人たちの生活や死生観を表すものです。しかし、それでは古代エジプト社会を理解できたことにはなりません。古代エジプトの世の中そのものがどのように構成され動いていたのかを知るために、ガラス、ファイアンス、そして金属を研究テーマとしています。特にファイアンスは古代にのみ存在した「ガラスと施釉陶器の中間物質」で、現代には伝えられていません。そのような謎の物質の器形を細かく分析し、さらに理科系の研究者と共同で化学分析も行っています。一つ一つの遺物からわかることは少ないのですが、データを集積してゆくことによって、特定の形の持つ意味や時代を推測することができたり、どのような原材料が使われたか、あるいは原材料の流通経路や製作にかかわる技術革新なども推定復元することができます。考古学・美術史・技術史・分析化学など多くの学問領域の学際間を埋めるような研究をしています。 | |
杉本 浄 東海大学大学院出身 |
南アジア近現代史 | 研究の出発点は、イギリスの植民地統治下にあったオディシャー(オリッサ)というインドの一地域の近代史にありました。このオディシャーはインド東部のベンガル湾に面し、現在は州として統合されています。主に歴史、言語、文学などに関して学んできましたが、最近では現代の社会運動についても調査をはじめています。他に鉱山やその技師たちのネットワークを対象とする歴史研究や廃校をキーワードに日本の地方に目を向けた実践的研究を仲間とともに行っています。 |