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2017~18夏期 アルメニア実習!!

2017年度から始まった夏季休暇中に行われたアルメニアでの実習の紹介ページです。
学生の携わった調査でのコメントを一挙に紹介したいと思います!!

 2018年度↓

2018年9月2日(日)~16日(日)  2018年度アルメニア発掘調査スタート!

 今年度もアルメニアでの発掘調査を行いました。昨年と同様に、猛暑の中での調査となり体調面での心配がありましたが、最後は皆そろって無事終えることができました。
 今回の調査は本学の考古学専攻2年生の必修科目も兼ねていて、それぞれ高い目標を設定し充実した経験となったことでしょう。調査には本学から5名の学生が参加し、その声もありますので、ぜひご覧になってください!

<2018年度アルメニア発掘調査> 環境の違いで。  学部2年 小峰彩椰

 どんな物がどんな形で出てくるかわからない、尚且つどこも同じような色をしている土を、「日本と全然土の質違うじゃん。全然わかんない。海外こわ。」とビビりながら掘っている反面、その状況を楽しんでいる自分がいました。そんな中で住居の壁を見つけたときは嬉しさと満足感でいっぱいでした。気候や土壌が日本とは違う環境下で発掘ができたので、今回の発掘調査に参加した甲斐があったと思います。

<2018年度アルメニア発掘調査> 世界最古の革靴⁉  学部2年 増田昂平

 私たちは現地の人とアルマヴィルのベース・キャンプから車で3時間ほどかかるアレニ1洞窟に向かいました。道中の車窓からはまるでファンタジーゲームに登場しそうな広大な景色でした!
 アレニ1洞窟からは紀元前4000年に推定される世界最古の革靴が発掘されており、古代の人々がこの洞窟の中でどのような生活をしていたのか、とても興味深く見学をすることができました。その靴は現在、首都であるエレバンの歴史博物館に展示されています。その靴は、最終日に首都のエレバンの歴史博物館で実物を見ることができました。
 しかし実物は想像以上に小さなサイズのもので、古代の人の足は現代の人の足と比べて小さかったのではないかと思いました。‬‬

<2018年度アルメニア発掘調査> 石器づくりのコツ  学部3年 髙梨綾子

 マスタラ川の畔には、拳大の黒曜石がゴロゴロ転がっていました。当然ながら遺跡から見つかる石器の多くはこの河原から採取され、製作されたと考えられるが、古代の人間が石器を作れたなら、現代を生きる私にも石器は作れるはずだと思いました。実際に本学の先生が目の前で石器を作って見せてくれたので、いざ自分もやってみたが割れない。その後コツなどを伝授してくださったが、出来たのは石屑ばかりでした。どうやら一朝一夕にマスターできるものではないらしい…。

<2018年度アルメニア発掘調査> アルメニア・カイトサイト調査記  学部4年 大沼柊平

 今回のアルメニアでの実習では、昨年、私がドローン撮影を行ったカイトサイトという巨大な列石遺構での調査を集中的に行いました。今年の調査は昨年よりステップアップし、ドローン撮影に加えて2か所での試掘調査や踏査も行いました。荒涼とした大地での調査では強い日差しや凶悪な棘のある植物など大変な場面もありましたが、滅多にないチャンスということで後輩にも手伝ってもらい充実した調査となりました。なにより、聖なる山アララトをはじめとした大自然の中に生きた古代人の叡智・生活の一端に触れることができたのは、この上ない貴重な体験だったと思います。

<2018年度アルメニア発掘調査> ロバの人形  修士1年 宮本由子

 首都エレバンの露店で、ロバの人形を買いました。背中に鞍を載せた姿や、荷台を引く様子がモチーフとされたロバは、荷物を運ぶための使役動物として、アルメニアの人々に親しまれているようです。「アルメニアにはロバに関する諺がたくさんある」と、現地の考古学者は教えてくれました。残念ながら、今回の滞在中にロバの姿を見ることはありませんでしたが、ロバが古くから人間たちと苦楽を共にしてきたことが伝わってきます。レルナゴーグ遺跡から出土した2本の歯は、ロバのものではないかと考えています。彼らがそこで、人間たちとどのような関係にあったのか、研究を続けていきたいと思います。
 左の写真は94日(火)に取り上げた、1本のウマ科(ロバ?)下顎臼歯です。

 2017年度↓

2017年9月11日(月) アルメニアで発掘調査開始

 9月初旬からアルメニアのレルナゴーグ遺跡で発掘調査を始めました。レルナゴーグ遺跡はマスタラ川のほとりにある岩陰遺跡で、放射性炭素年代測定によると紀元前6900年ころに位置付けられます。アルメニアにおける新石器時代の起源を探るうえで重要な情報を持つ遺跡と考えられ、2015年から日本・アルメニア合同で発掘調査を行ってきました。
 9/11からは本学の考古学専攻の学生3名と山口大の丹野先生と学生さんも発掘調査に合流しました。本学の学生3人にとっては、必修科目の1つである考古学実習も兼ねています。まだ日中は40度近くまで上がり体力が消耗するので、体調管理が本当に大事です(有村 誠)。

2017年9月13日(水) 実習の模様

 学生3人には、アルメニア人考古学者と一緒にいろいろな活動をこなしてもらっています。発掘調査では土を掘るだけではなく、発掘中に得られる様々な情報を適宜、記録していくことが大事です。この日はトータルステーションを使って、出土した黒曜石や獣骨の位置を記録してもらいました。暑いせいか、機械のバッテリーの消耗が早いようです。人も消耗しないように気を付けないといけません(有村 誠)。

2017年9月14日(木)  アルメニア・ドローン撮影紀行

 今回は、アルメニア実習での私の行った作業の1つ、ドローン撮影について紹介します。レルナゴーグ遺跡は丘陵地帯の谷合を流れる川のほとりに位置していて、周りは荒涼とした砂と岩の世界。日本ではそうそうお目に掛かれない景色が広がっており、正にドローンの本領発揮というところです。今回撮影を行ったのは、レルナゴーグ遺跡ともう一つ青銅器時代のものと思われる巨大サイト遺跡です。その1つカイトサイトでの撮影はかなりの高度まで上げても全体が写せない全長約750m(これでも中くらい)の遺跡で大迫力の映像が撮れました!(学部3年 大沼柊平)。

2017年9月15日(金) 牛飼いと古代人

 まだ日も昇りきらない10時頃、牛の群れが上流からのそのそと歩いてくる。一緒にいる牛飼いのおじさんが、「今日は何をしているのか」と我々の方に近づき、アルトゥールやアニと言葉を交わし去っていく。私はあの悠々とした牛の姿に古代人の姿を重ね合わせ、この遺物を残した人々はどこへ消えたのか、と考えるのだった(学部2年 高梨綾子)

2017年9月16日(土) 驚異のテクノロジー?

9月16日、調査地に一人の訪問者があった。ロシア・アカデミーの高名な考古学者の先生である。私たちが調査しているあいだ、彼は遺跡の周りを歩き、特に遺跡上部から出土した数々の石について、先生方と意見を交わし鋭い目で観察していた。そんな中、彼がナップザックからおもむろに取り出したのは、2本のL字型のロッドである。彼が行ったのはそう「ダウジング」である。彼はそれを持って歩き回り、交差した点を指してこう言った「ここに石の続きが埋まっている」。果たしてこれが真実か否か、それは今後の調査次第である(学部3年 大沼柊平)。

2017年9月17日(日) コミュニケーション

今回の発掘実習では考古学について学ぶと同時に、国際的なコミュニケーションを取る機会も多く良い経験ができました。今日は互いに母国語を教え合い、日本語での数字を教えるなど作業合間に楽しくコミュニケーションをとりました。また、見つけた出土遺物を観察しあったりと沢山の体験ができて、日々学べる事が多く面白いです。
 毎日の作業は暑い中で大変な事もありますが、それ以上に得られる刺激は多く、日本では味わえない思い出ができました(学部2年 北郷ひなの)。

2017年9月18日(月) 遺物の取り上げ

レルナゴーグ遺跡を発掘するうえで目下の問題は、有機物の遺物の保存状態が非常に悪いことです。炭化物や獣骨など触れるだけでバラバラになるような状態のものがほとんどです。出土した動物骨からは、当時人々がどのような動物を狩猟していたのか、あるいは飼育していていたのかを知ることができます。しかし、取り上げてバラバラになってしまっては種類を同定できません。そこで、骨の形をきれいに出した後、樹脂で強化処理をすることにしました。上の写真は学生が刷毛を使って丁寧に骨を露出させているところ。下の写真は、樹脂を注入した強化処理後です(有村 誠)。

2017年9月19日(火) 遺物の取り上げ

1週間はあっという間でした。学生3人には、朝は早くから発掘現場に出て、夜は遺物洗い・選別、日誌作成など、毎日たくさんのことをこなしてもらいました。教室では学べないことをたっぷりと体験できたと思います。アルメニア側にとっても、私以外の日本人(しかも若者)と一緒に発掘ができて、いい刺激や気分転換になったようです。学生の皆さん、ご苦労様でした(有村 誠)。